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扇子の綺麗な使い方とは?

扇子の由来とは?


扇子は平安時代に日本で最初に作られたものです。当時は紙が貴重だったため木のみで作られており、メモの代わりだったとも記録されています。そしてその後5本程度の骨組みに片面のみ紙が貼られたものが作られるようになりました。鎌倉時代になると日本の扇子は中国へ輸出されるようになり、室町時代になると中国で進化したものが日本に輸入され戻ってくるようになります。この時輸入された中国の扇子には両面紙が貼られており、日本もこの技術を真似して両面のものが作られるようになっていきました。
当初扇子はとても高価なものとして扱われ、貴族や僧侶など上の地位の人々しか使用することができないものでしたが、こうして作られたものは江戸時代ごろには庶民でも使用できるようになり、多くの人に愛される商品となりました。そして綺麗な絵を描いたりすることで人気を集め、京都を中心に作られるようになっていきます。現在では季節に合わせた絵柄やリーズナブルな値段にすることでどんな時でも楽しめるようになっており、贈り物としてや浴衣、着物などを着用する時などに使用されるようになっています。コンパクトで持ち運びする時も軽く、見ているだけで涼しい気持ちになれることから普段から使用している方もおり、これからの時期に大活躍する商品です。
日本では骨組みが30本から100本くらい使用するものを京扇子と呼び、骨組みが15から18本程度しか使用せず、職人が一人で全ての工程を仕上げるものを江戸扇子と呼びます。主流となっているものは京扇子となっており、よく見かけるものはだいたいがこの扇子となっています。また、閉じる時にパチンと音がするのは江戸扇子です。

扇子の開き方、閉じ方とは?


現在では正しい開き方を知らない人が意外と多くいます。扇子は繊細に作られています。開け方を間違ってしまうと破損してしまうこともあり、その優雅な見た目が台無しになってしまうので、正しい開き方をぜひ覚えておくようにしましょう。そうすると使う人の見た目がとても美しくなり役立つことになります。
まず使用する時は絵柄が描かれている紙部分を決して触ってはいけません。この部分を扇面と呼びますが、開く時も閉じる時も、もちろん使用中も触れないことが使う時のルールになっています。
開く時は、親骨と呼ばれる一番端にある骨組みの部分が上下になるように横にして持ちます。そして右手で親骨の端を持ち、ゆっくり右側から開いていきます。左手の親指と人差し指で骨組みと、要と呼ばれる一番下を止めている部分をゆっくりと押し出すようにして開いていきましょう。この時最後まで開いてはいけません。左端の2、3カ所を開かずにそのまま使用します。なぜ右方向に開けるかと言うと、構造上右側からしか開かないからです。この仕組みを知らない方は無理矢理開けてしまうので開けにくいと感じてしまうのではないでしょうか。開け方で一番多いのは両方の親骨を持ち一気に開いてしまうやり方です。このようなやり方をすると親骨と扇面の接続部分が切れてしまう原因になるので、絶対に行ってはいけません。もちろん見た目も美しくないので、正しいやり方で開けるようにしましょう。
閉じる時は右手を親骨に添えて動かさず、左手で親指、人差し指、中指を使って左側から折り目に沿ってゆっくりと畳んでいきます。左右両方から畳む方がいますが、両方から扇子を畳むと真ん中でぐちゃぐちゃになってしまい上手く畳むことができません。左側から順番に畳むことで早く、綺麗に畳めます。

扇子の綺麗な扇ぎ方とは?


扇子を美しく使うにはマナーや使い方を正しく把握しておく必要があります。ポイントは自分以外の人に風が当たってはいけないということです。できるだけ自分の顔の下で扇ぐようにします。その時に少し顔を横向きにすることでより綺麗に使いこなすことができます。間違った使い方で多いのは、パタパタと大きく動かして扇ぐやり方です。このやり方では他の人へ自分の匂いがする風を送ってしまい、とても不愉快な思いをさせてしまいます。このような使い方は避けるようにしましょう。また音を立てて扇ぐこともしてはいけないことです。
扇ぐときの持ち方ですが、女性は絵柄がある方を自分の方へ向け、親指を相手から見えないように隠して持ちます。親指以外の4本の指で扇子の下の部分を持ち顔の近くで扇ぎます。要の部分に近いと扇ぎにくいので、持てるようであればもう少し上の位置がおすすめです。向こう側から自分の方へ向けてゆっくり扇ぐようにしましょう。男性は相手に親指が見えるようにして扇子を持ちます。扇ぐときも大きく動かすのではなく、小さくゆっくりと顔の近くで扇ぐようにしましょう。男性は扇ぐ方向などに決まりはありません。
使わない時は綺麗にたたみ、自分の座る目の前に絵柄が自分側に見えるようにして置きます。このとき、床と扇子の親骨がくっつくように立てて置くようにします。深くお辞儀をする時は扇子を自分から離し、軽くお辞儀をするときは扇子を手前にするなどして置き方を変えると、お辞儀をした時の姿が扇子に映えてより綺麗に見せることができます。綺麗な扇子の使い方を覚えて、日本の文化を体験してみましょう。

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