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  1. 扇子の舞扇堂ホーム
  2. 扇子の歴史と製造工程

扇子について

扇子の製造工程 ~京扇子ができるまで~

京扇子は紙の扇子の場合、出来上がるまでに大別して20工程以上、更に細かく分けると80を越える工程を経ています。
そのほとんどが今も熟練の職人による手作業で一本一本丁寧に作られておりその工程ごとに分業になっています。
ご紹介する工程(紙扇子の場合)は大雑把に記したもので実際はその何倍もの工程が中に含まれています。

【1】扇骨加工について

「扇骨」とは竹の部分のことで、両外側の骨を「親骨」、内側の骨を「中骨」と言いそれらを含めて扇骨と呼びます。

【1:胴切り(どうきり)】

まず最初に竹の節を除いて同寸法に切る作業を行います。これを「胴切り」といいます。

扇子の製造工程(扇骨加工/胴切り)

【2:割竹(わりたけ)】

「胴切り」で同寸法に切られた竹をナタで縦に割りヘギ状にします。(写真は、左が切る前、右がヘギ状にした後です。)
竹には上下と表裏があるので仕上げまで間違うことは許されません。

扇子の製造工程(扇骨加工/割竹)

【3:アク抜き】

「割竹」により、均一な幅と長さに割られた青竹を釜で茹でて、アクを抜きます。
アクを抜くのは後で色付けをする為で、茹でることにより、次の工程での作業が楽になります。

扇子の製造工程(扇骨加工/アク抜き)

【4:せん引(せんびき)】

「アク抜き」により湿っている竹の「ミ」と「カワ」の部分を二枚に剥ぎ分けます。写真は分ける機械で、散らばっているのが「ミ」の部分です。
(「カワ」の部分とは表皮を除いた竹の外側部分で、弾力とねばりがあり腰も強いので、京扇子はこの「カワ」の部分を使用します。
しかし「ミ」の部分は竹の内側の部分で、もろく割れやすい為に京扇子には使用されません。)

扇子の製造工程(扇骨加工/せん引(せんびき))

【5:目もみ】

要の穴を骨にあける作業です。一本ずつ開けられる穴は、ほとんどズレがありません。もしずれてしまうと、綺麗な扇に見えなくなります。
(写真は「目もみ」の後に簡単な形をつける作業です。こうやって、おおまかな形をつけてから次の作業へと移行していきます。)

扇子の製造工程(扇骨加工/目もみ)

【6:あてつけ】

要の穴に長い串を通して、何百枚もまとめて板のようにします。湿らせたその骨の側面を削っていき、それぞれの扇骨の形に成形していきます。
表裏を削り、竹を串に通す順番を入れ替えたりして均一になるように削ります。(竹の表と裏は間違えないようにセットしなければなりません)

扇子の製造工程(扇骨加工/あてつけ)

【7:白干し(しらぼし)】

天日にさらし、砂利の上で扇骨を乾燥させていきます。この光景は多く知られていると思います。
この工程に至るには「あてつけ」を数度繰り返して扇骨が完全なものに仕上がってからとなります。

扇子の製造工程(扇骨加工/白干し(しらぼし))

【8:磨き】

乾燥させた扇骨(中骨)を数枚にまとめバフをかけて磨きます。この「磨き」により、扇骨の側面は綺麗に仕上がっていきます。
力加減により、中骨は薄く、細いので折れたりする場合があります。

扇子の製造工程(扇骨加工/磨き)

【9:染め・塗り】

「磨き」により、綺麗に仕上げられた扇骨に色づけをします。
「染め」は扇骨を釜で茹でて、そこに染料を入れます。「塗り」はハケを使い、扇骨に色を塗っていきます。
塗っている時と、乾燥した時では色が違うようになるので注意が必要なのです。

扇子の製造工程(扇骨加工/染め・塗り)

【10:末削(すえすき)】

地紙に差し込む中骨の先端部分を細く薄く削ります。何本かにまとめられた骨を機械で削っていきます。
仕上がった先端は紙のように細く薄く、柔らかくなっています。
一本分ずつまとめられた中骨は、手作業により色目が右から左へ順序良く並んでいるかなど、扇子を開いた時に仲骨の色が不統一にならないように一本ずつ揃えられていきます。

扇子の製造工程(末削(すえすき))

【11:要打ち】

「目もみ」によってあけられた穴に樹脂や金属を差し込み要を打ちます。これで扇骨は完成して、「ツケ」の職人の手に届けられます。
「要」の部分は扇子をとめている大事な部分です。ちなみに、肝心要の「かなめ」は、この要からきています。

扇子の製造工程(要打ち)

これで扇骨加工は終了となります。この後は地紙と一緒に「ツケ」の職人へと届けられ完全な扇子へと変わっていきます。